日記を続けたいけれど、長い文章を書くのはしんどい。そんな人の間で長く定番になっているのが「3行日記」です。名前のとおり、1日の記録を3行で終わらせる型。シンプルですが、続けやすさには理由があります。この記事では、3行日記がなぜ続きやすいのか、代表的な型と書き方のコツ、そして3行すら書けない日のためのさらに軽い形まで紹介します。
ふつうの日記がしんどいのは、書く量に上限がないからです。白いページを前にすると、「ちゃんと書かなければ」という気持ちが働いて、書き始める前から疲れてしまう。逆に言えば、書く前から終わりが見えている形式は続きやすい。3行日記の良さは、ほとんどこの一点に集約されます。
3行というのは、時間にすればせいぜい1、2分です。どんなに疲れた日でも「3行なら」と思える。しかも3つの枠があるので、白紙を前に「何を書こう」と迷う時間も短くて済みます。量の上限と、内容の道しるべ。このふたつがそろっているのが、3行日記という型です。
3行日記にはいくつかの流儀があります。よく知られているものを3つ挙げます。どれが正解ということはないので、書きやすそうなものから試してみてください。
ひとつ補足を。1の型の「うまくいかなかったこと」を書くと、かえって嫌な気分を引きずってしまう——そういう人は意外と多くいます。その場合は無理に1の型を守らず、2の事実型や3のよかったこと型に変えて構いません。型は道具であって、決まりではありません。
同じ「ふつうの平日」を、3つの型でそれぞれ書くとこうなります。この程度で十分、という水準の参考にしてください。
昼の会議で発言できなかった。
帰り道の風が涼しくて気持ちよかった。
明日は資料を午前中に終わらせる。
午後、急な仕事が入って予定が崩れた。
崩れても意外と何とかなった。
抱え込みすぎなくていいのかもしれない。
朝のコーヒーがうまかった。
頼んだ件の返事がすぐ来た。
早めに布団に入れた。
3行日記にも苦手なことがあります。それは読み返して「変化」を見ることです。3行×90日分は270行の文章になり、読み返すのはそれなりの仕事です。そして文章は数えられないので、「最近、調子が上向いているのか」「何があった週に気分が良いのか」といった傾向は、読み返してもなかなか見えてきません。
もし「書くこと」より「自分の変化を知ること」が目的なら、3行のうち1行を数えられる形にしておく手があります。たとえば気分を5段階の数字で添えておくだけでも、後から「今月の平均は3.2、先月より少し高い」と振り返れるようになります。書く日記と数える記録は、組み合わせられます。数える記録の側のやり方は気分の記録の記事にまとめています。
3行日記の解説の多くは手書きをすすめています。たしかに、ペンを持ってゆっくり文字を書く時間そのものに、1日を区切る儀式としての良さがあります。寝る前の数分、画面から離れられるのも利点です。
ただ、正直なところを言えば、手書きかどうかより、続くかどうかのほうがずっと大事です。ノートを開くのが億劫で3日でやめた手書きより、通勤電車で打てて半年続いたアプリのほうが、得られるものは多い。アプリにはリマインダーと、たまった記録を集計できる強みもあります。手書きの儀式が性に合う人は紙で、忘れっぽい人・読み返して傾向を見たい人はアプリで。日記アプリの選び方も参考にしてください。
最後に、いちばん大事な保険の話です。3行日記は軽い型ですが、それでも「書く」ことに変わりはなく、何も書きたくない日は来ます。そこで途切れて全部やめてしまうのが、いちばんもったいない。
そういう日のために、最低ラインをさらに下げた形を決めておくのがおすすめです。気分をひとつ選ぶだけ。やったことをタップするだけ。それなら10秒で終わり、記録の連続は途切れません。3行書ける日は3行、書けない日は点だけ。その日の元気に合わせて記録の重さを変えられる仕組みのほうが、結局長く続きやすいはずです。
いいと思います。手書きには1日を区切る儀式としての良さがありますが、続かなければ意味がありません。手書きの時間が性に合う人は紙で、忘れっぽい人や記録の傾向をあとから見たい人はアプリで。自分が続くほうを選んでください。
引きずる人はいます。その場合は1行目を「事実」(起きたことをそのまま)に置き換えるか、「よかったこと3つ」型に変えて構いません。型は続けるための道具なので、自分に合わせて作り変えていいものです。書いたあとに毎回気分が沈むなら、その型はやめどきです。
1行で十分です。「特に何もない日だった」も立派な記録で、あとから読むと「何もない日が多い月だった」という情報になります。3行はノルマではなく上限と考えてください。
気分5段階とやったことタグを選ぶだけ、10秒で終わる日記アプリを作りました。書きたい日は一言メモも残せます。たまった記録から「散歩があった日は、気分が+0.9」のような、あなたのデータの事実が返ってきます。励ましません。採点もしません。
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